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お味

山中健生

「農業というのは作物を育てて、その作物を売って生計を立てるもの」と思っています。
作物を育てるには作物の表現しているサインを理解しなければならない。
(「植物のサイン」を例えると赤ちゃんは泣くことで気持ちを表現しているらしく、おしっこをしたのか、お腹がすいたのか、具合が悪いのかなどをお母さんは判断する。らしい。)
「植物のサイン」は葉の色やツヤ、形や傾き高さなどを理解し植物が心地よい状態でいられる環境を作るのが農業。
植物が作った物を食すのも「植物のサイン」を受け取るひとつの方法。
なので、毎日イチゴを食べています。
でも、毎日自分のイチゴを食べていると美味しいのか美味しくないのか、甘さや酸味の程度がよく分からなくなる。
そこで、こちら(山口県)で研修したイチゴ農家さん(taniさん)に試食していただきました。
taniさん「甘みと酸味もあるけど、もう少し甘みを出したほうがいいかな」
とのアドバイス。
で、taniさんのイチゴのお味は。。かなり旨いです。
糖度計で計るとイチゴの先端で自分のもtaniさんのも15度。しかし、taniさんのイチゴ(パートさんが早もぎして出荷できない規格外のイチゴでも)は根元の白い部分まで甘く、もう一個、もう一個と食べたくなるような感じ。
この美味しさに惚れ込んで1年間無給で研修したのですが、全く習得出来てない自分。
まぁイチゴ作って15年のベテランtaniさんと1年生の自分では差があって当然なのですが、それにしても少し凹みました。
taniさんも長年苦労して出来た味。
自分の身近に目標となる人がいる環境に感謝して、明日からまたガンバロー。
23時だ、寝なきゃ。